LOGIN大会もいよいよ最終戦
木剣のみの打ち合いになる相手はどんなお貴族様かと思っていたら「なるほど、相手は君か」
「ええ、まず試合が始まる前に謝罪をさせて頂戴。
私が有利になるルールに何度も変えさせて」「いいさ、結果は変わらないからな」
「ふふっ、貴方そんな冗談も言えるのね」
その冗談とは、これほどまでの縛りルールでも勝てると思っているのか。
またはそんな減らず口を言えるタイプだったのかと思っているのかは分からないが、
お互いに決勝まで駒を進めてきたもの同士。 気分が高揚していた。「特別試合、始めてください!」
最初に動いたのは彼女の方だった。
木剣の種類は彼女の背丈には不釣り合いな長さで、
両手で主に扱うロングソードに近い形状。それを片手で簡単に上段へ振りかぶり、飛び上がる。
剣本来の重量と、彼女の並外れた膂力。
飛び上がってから振り下ろされるまでの間に落下する重力を掛け合わせた、必殺の一撃。一連の動作速度も申し分ない。
これをまともに受ければ幾ら彼でも木剣を破壊されて
試合続行不可能となり判定負けとなるだろう。だが、巨大な威力を持った一撃を受け流す方法は白髪の剣士との対決でよく「見た」
彼女の一撃が彼の剣に当たってから、上体を捻りながら剣同士を滑らせて受け流す。
「なっ」
(その技は先生の…!)(悪いな嬢ちゃん、技見せすぎた)
このまま剣を滑らせながら前進し、
彼女の腹に一撃を加えて試合終了かと思いきや、 片手で振り下ろされたロングソードを両手で持ち直し、無理矢理空中でガードの体制を作る。木剣同士が打ち合い、彼女が開始位置まで飛ばされるが、
これを自慢の膂力で何とか姿勢を崩さない。着地の際によろけるなら、そのまま追撃をしようと準備していた彼だったが、不発に終わる。
「貴方、真似っ子は随分とお上手なのね」
「そちらこそ、見た目によらず力強すぎるだろ。何食ったらそんな力つくんだよ」
「失礼な!食べているものは普通よ!」
食べる量について言わない辺り、大飯食らいなのかなと思ったが、
その後の展開が容易に想像できたのでやめておく。今度も先に仕掛けたのは金髪の彼女。
だが今度は飛び上がらずに地上で細かく攻撃を仕掛ける。
彼はまだロングソードの遠い間合いで、
あたかもショートソードの用に扱う彼女に対応がやや遅れている。それでもまともに打ち合わず、躱し、いなしをメインにカウンターの機を伺っている。
まともな持久戦なら徐々に動きのキレが落ちてくる彼女が不利になっていくのだが、
それでも涼しい顔して連続攻撃を仕掛けてくる。(全く遅くならないどころか、徐々に早くなってきてないか?)
そう、彼女の真髄は正に天から与えられた身体能力。
細い腕からは信じられない威力で繰り出される攻撃は、
相手に合わせてキレを増していく。何かしらの“加護”を有しているといっていい。
加護の正体は分からないが、加護持ちとの戦闘は滅多に経験がない彼は
(ポテンシャルだけなら白髪の剣士より上か…!)
と彼女の評価を改めた。
正直彼女から漏れ出る自然魔力はまだまだ偏りが酷く、
剣士なら誰もがしている身体強化すらまともな効果になっていない。だがそれでも人間離れした膂力が、無理矢理に彼女の戦闘能力を底上げしている。
穴だらけであるだけに、どう攻めていいか考えている時間が、
更に彼女の穴を埋めていく。「俺は絡め手で何とか凌いでいたが、
ボウズはどうやってあの剣をどうにかする?」愛刀を両方とも折られ、
棄権した白髪の剣士がカカッと笑いながら試合を見つめる。(私に足りないものは全部、この彼が持っている。
でも、ここでの勝ち負けは別!身体は軽いし、徐々に押せてきている!このまま一気に!)彼が徐々に押され、もう少しで闘技場の外周付近まで後退させられる。
だが、闘技場の外周付近まで押してから
(後一撃が決めきれない!)
彼女の加護もあってか剣速は未だに加速し続け、
攻撃感覚は徐々にではあるが確実に短くなっている。観客にはもう剣先を目で追うことすら出来ない速度まで達しているのだ。
じりじりと攻撃しているはずの彼女が押され始める。
ここで白髪の剣士が気づく
(そうか、ボウズの魔術は物体を操る力…!
たとえ魔法、魔術は禁止されても魔力による「身体強化」だけは純粋な身体能力の一部。 これは単に剣を体の一部として魔力を流し込んでいるだけ!不味いぜ嬢ちゃん、あのボウズも逆境状態で尻上がりするタイプだ)
先生を倒した彼は、いわば格上の存在。
ルール変更があってようやく互角の勝負が出来るレベル。初めから挑戦者として挑んで掴んだ光明が遠ざかる。
負けを覚悟した彼女の剣速は加護を失い、 今度は遅くなり攻防が逆の関係になっていく。(スタミナ切れか?いや、あの表情はそうじゃないな)
ここでセレスティアの主要貴族の一人であるドットハム卿が発言を求める。「恐れながら申し上げます。王国民の体調は悪くなる一方、ここは大規模調査団を川の上流に派遣し、原因を一刻も早く除去するべきです」だが、ここで違を唱えたのはそのセレスティア本人だった。「お待ちになって下さい。ドットハム卿。このセレスティア、貴殿のお気持ちは痛いほど理解できます。しかしながら今、国が弱っている中で騎士団の大部分がここを空けてしまった場合、王国民は誰が護るのでしょうか?」「しかしそれではどうしろと…」セレスティアが女王であるダクストベリクに向きを変え、力強く意見する。「女王陛下、ここは少数精鋭で原因を除去し、王国の守護は騎士団に任せるべきだと進言致します」女王が目を閉じて考える。数秒の間、謁見の間が静まり返り、再び女王が口を開く。「セレスティア、貴女が現地に行くと言うのですね?」「はい、ここにいる騎士レルゲンと共に」ざわざわと貴族が話し込み始める。「静粛に。貴女は王位継承権第一位です。このまま行けば貴女が次期女王となるでしょう。危険を犯してまで出向く必要は本当にありますか?」ここで普段優しく、そしてよく笑う表情が多いセレスティアの表情が引き締まり、女王を強い意思の瞳で見つめる「王国民なくして国は成り立ちません。空っぽの玉座に座れたとて、本当に王国と呼べるでしょうか?私はそうは思いません。今こそ位の高い者が自らの手で救いの手を差し伸べなくてはならないのだと、私は強く思うのです」「……分かりました。貴女のその強い意思に王国民の明日を託しましょう」女王が一度窓の外をどこか遠い眼差しで見つめてから、今度はレルゲンを見る。「騎士レルゲン、貴方にもこの疫病とも呼ぶべき負の連鎖を断ち切ることを命じます。よろしいですね?」「お言葉ですが女王陛下、私はここにおりますマリー王女殿下の専属騎士にございます。このように皆様からの厚いご支援賜り今日まで努めさせて頂いておりますがマリー様のご意思無くして、マリー様のお側を離れることは出来ません。ご容赦を」「マリー、貴女はどう思われますか?」「私の側を離れての極秘任務、騎士レルゲンにお命じ下さい。私はもう、護られるだけの姫ではございません。一刻も早くこの自体を解決できるのはこのレルゲ
こんな具合で王立図書館での本選びに飽きた時に、カノンの研究所に足を運び、研究を手伝っていた。カノン自体の魔力量や適正はいいとこC止まりで、潤沢に研究に使う魔力が無いのでレルゲンの魔力タンクには助かっているそうだ。(これは、俺が切り取った魔族の魔石か?)「おや、気づいたかい?調べてみるとその魔族から奪った魔石は君が前に倒した五段階目のアシュラ・ハガマの尻尾についている鉱石と構造が似ていてね。実際に魔力を込めたら光り輝く事から、少量の魔力で結構な魔力運用が見込めるのがわかったよ。あっ、そこまででストップね」魔力を込めるのを止めて、カノンに返す。ペンを雑紙に走らせながら結果を記入していく。前に見せてもらった事はあるが、セレスティアの講義よりもサッパリな内容だった。いつもはもう少しスッキリした作業机だが、今日は何やら書類が山積みだ。「今日は忙しそうだな」「あー、この山積み書類のことかい?良ければ内容確認を手伝っておくれよ。大体が体調不良を訴える国民の意見書だよ」「いいけど、意見書がどうしてここに来るんだ?」「なんでも、体調不良になっている原因を探って欲しいんだと。私は何でも屋じゃ無いんだぞー」椅子にもたれかかって不満を口にするカノン。試しに何枚か読んでみると、腹痛・嘔吐・下痢・果ては関節の痛みまで多岐に渡る。確かにこれは街の医者に頼んだ方がいい案件な気がするが……と思っていた時に一つ気になる症状があった。これは症状と言っていいのか分からないが、魔力量が急激に伸びて、性格が少し荒っぽくなった子供がいるとのこと。これは医者ではなく研究所で調べる必要があるのかもしれない。そう感じたレルゲンがカノンに件の書類を渡す。「これはうちの案件かもねぇ」なんともやる気の出ないカノンの声は本当に面倒くさそうだ。「まぁ、俺もやれる事はやるから」「頼り切って悪いねぇ、ほんと助かっているよ。うちの研究員にこの症状が出ている親御さんへ話を聞きに行かせるから、結果次第で助手君にも作業を割り振るよ」カノンから再びお呼びがかかって研究室に行くと、更に机のみならず通路にまで書類の山が積み重なっている。カノンの目には一時期改善したと思っていたクマが色濃く浮き出ている。「カノン、また寝てないのか?」「やぁ、レルゲン助手…よく
笑っているとセレスティアが歩いてくる。その表情はどこか羨ましそうだ。「楽しそうですね。何かありましたか?」「ああ、セレス様、マリーは俺のところでは卒業です。後は自主的な修行に変えようかと」「随分と早いですね。そういえば、マリーがレルゲンと発注しに行った首飾り、完成したようなので届いていましたよ。そして……」と続けたセレスティアは、今日の講義は課外授業にしたようだ。レルゲンが心の中で握り拳を作る。修練場に案内されたレルゲンとマリーは口を大きく開けて驚いていた。本来なら木製の床が敷き詰められ、雨除けの屋根がある程度の簡素な場所だったが今日は違う。自分の背丈の五倍はあろう巨大な水晶玉に、測定する人の魔術系統がわかる特殊な白い紙が用意されている。魔術系統は全部で七つに分類される。火、水、風、雷、光、影、無無属性魔術は言ってしまえばレルゲンがよく使っている念動魔術が含まれ、六種類で分類出来ない系統の総称とされる。驚かせたことに満足したのか、微笑みながらセレスティアが続ける。「今日はここで、最大魔力量と魔術適正、魔術系統を再確認します。まず始めは最大魔力量と魔術適正になります。この水晶に手を当て魔力を注いで下さい。こんな感じで」セレスティアが意識を集中し、全身から魔力が溢れ出る。ゆらゆらと陽炎の様に周囲の空間が歪んで見えるほど、魔力濃度が高いことが分かる。セレスティアの結果は最大魔力量A、魔術適正S。魔術師としての素質はほぼ頂点と言っていいだろう。続いてマリーは最大魔力量B、魔術適正A。修行前の最大魔力量はCだったというから、大きな進歩だ。これにはセレスティアも驚いており、レルゲンに方法を教えて貰おうと必死になったのはまた別のお話。続いてレルゲンが水晶に手を触れ、アシュラ・ハガマと戦った時の事を思い出す。あの時の全魔力解放は……こうだ。ドスンと空気が一気に重くなり、水晶の管理でついてきていたギルドの女性が重さに耐えかねて座り込む。レルゲンの全身から真っ赤な魔力が、アシュラ・ハガマの時よりも濃い赤色となって溢れ出る。マリーは一度側でレルゲンの魔力解放を身に受けているためそこまでの驚きは無かったが、セレスティアはというと額から冷や汗がこぼれ落ちるほどの圧力を感じ取っていた。ピシッと水晶にヒビが入っ
次の日、早速マリーの強化訓練が開始される。いきなり実演に入る前にざっくり訓練の内容を説明する。マリーの持っている剣は王国の宝剣と呼ばれる代物の一つで、魔剣に分類されている。この魔剣の効力は簡単に言うと使い手の速度上昇と魔力強化だ。一見地味な効果だと思いがちだが、マリーの場合は別だ。マリーには「連続剣の加護」がある。連続剣の加護と速度上昇の効果は相性がいい。加えてマリーの膂力の高さも相まって、連続剣の加護が発動し続けると、理論上はどんな攻撃よりも速く、そして強く繰り出せるようになる。「マリーは連続剣の加護を持っているよな」「ええ」「でも試合で戦っていた時は発動が切れた。なぜだと思う?」「あの時は正直に言うと押し返された時に負けを覚悟したわ」「そうだな、マリーの心が先に折れていた。俺も正直に言うが、あの戦いは実際賭けだった。あのままマリーの加護が発動し続けたら俺は負けていたかもしれない」「そうなの?」レルゲンが力強く頷く。加えて更に伸び代がある事を伝える。「それにマリー、あの時は剣に魔力を大して付与していなかっただろう?」「そうね、剣術だけに頼っていたわ」「その魔剣は魔力強化もされると聞いた。折角魔術適正がAなんだ。もっと剣に魔力を込めて戦えるんじゃないのか?」「無理よ」ん?と首を傾げるレルゲン。ここで躓くとは思っていなかったようだ。「私、魔術適正は高いけど、魔力量はそこまで多くないのよ。だからあの時だって、剣に魔力自体は流していたわ」「なるほどな」ここまで聞ければ十分と言いたげに、レルゲンがマリーの強化方法を告げる。「よし、マリーの修行は魔力の効率的な運用じゃなくて、魔力の絶対量の上昇だな」「簡単に言うけど、どうやるの?」「簡単さ、マリーには何回もマインドダウン状態になってもらう」マリーの顔が青ざめる。マインドダウンは本来避けるべき症状だが、恩恵もある。それはマインドダウン状態になって体内の残存魔力がゼロになった時に発生する“器の破壊”だ。身体が怪我をした時により強い組織へと修復するのと同じで、一度魔力がゼロになると、より多くの魔力を蓄えられるようになる。幸いこの土地には地脈も通っている。器の修復自体は直ぐにできるだろう。後はマリーがマインドダウンの症状に耐えられるか次第だ。「ど
緩み切った空気になることを待っていたのだろう。草陰から音もなく暗器が投げ込まれる。こんな人混み中で強行してくるとは、流石のレルゲンも一瞬出遅れる。投擲物が来たとわかってから、自分とマリーに念動魔術をかける。“矢避けの念動魔術”自身に害があると認識した投擲物の軌道を自動的に曲げる事ができる魔術で、レルゲンが旧王朝出身でありながら今まで生きてこられたのも、この魔術を早期に会得したことが大きいと言える。最初に使ったのは暗殺ギルドの長との戦いで、同じく投擲物の軌道を曲げるために使い、それを加護によるものだと誤認させた。マリーがもっている“連続剣の加護”も同様に、加護には弱点が存在する。連続剣の加護は自身の闘志が無くなると効果が消える。“矢避けの加護”の弱点は攻撃されたと認識しなければ発動しない。付与される加護の希少性では矢避けの加護は下位に位置し、その弱点もある程度知られている。つまり、レルゲンの緊張が緩み切った瞬間を狙って、マリーから中々離れないレルゲン共々暗殺しに来たというわけだ。矢避けの念動魔術によって暗器が逸れたと同時に集中を深くし、周囲の魔力反応を探る。人型・強い魔力。人間とは自然魔力の流れ、大きさが異なっていた。(この感覚、忘れもしない。魔族だな)魔族は最低でも三段階目、多くが四・五段階目に分類される種族だ。(いよいよマリーを狙う敵側もなりふり構っていられなくなってきたか)通常、魔物は消滅時に魔石を生成するが、魔族は別で最初から魔石を体内に有している。身体の一部となる事で魔力の運用効率が爆発的に向上し、高い戦闘能力を有している事が多い。ここまで入念に準備して、かつこちらはマリーも帯剣していない。今自分が持っているのはお守りで持ってきた鉄の剣と黒龍の剣。黒龍の剣なら相手することはできるが、鉄の剣では螺旋剣にした所で倒せる魔族は一体のみだろう。狙撃に近い遠方からの攻撃手段があるかもしれない。ここまで後手に回ってしまうと分が悪い。念動魔術で空を駆ける。「逃げるぞマリー!」「戦わないの?」「こいつを使えば戦えるだろうが、いきなりの実戦が魔族相手は分が悪い、一旦体制を立て直す」全速力で王宮を目指す。魔族側も羽を展開して追いかけてくるがレルゲンの方が速い。王宮まであと少しという所で、
常に気を張っていては身体ではなく心が疲弊する。そこで兼ねてより約束していた鍛治屋、もとい街のぶらり旅をレルゲンが提案したのだった。「いいわね!私も振り回されてちょっと気分転換が必要だと思っていたのよ。今からだと陽がすぐ落ちちゃうだろうし、明日行きましょう!」「分かった」マリーが予想していたよりかなり乗り気な反応をする。余程ストレスが溜まっていたようだ。次の日、軽く朝食を済ませて、出かける準備をする。もしもの時の為に剣を一本背負い込み、待ち合わせに指定された噴水のある広場に足を運ぶ。マリーを驚かす品物を鞄に詰め込む事も忘れなかった。約束の時間までまだ余裕があった筈だが、感知し慣れた魔力反応が既にある。「お待たせ、マリー」「ううん、私もさっき来たところ」白いワンピースに茶系の帽子、目には最近流行っていると噂されている日避け用の眼鏡をかけ、白いサンダルを身につけている。結ばれている金色の髪は真っ直ぐに下され、普段とは全く装いが違った。思いがけず見惚れてしまい、一瞬言葉に詰まってしまったが、すぐに彼女の容姿について似合っている旨を伝える。「とても似合っている、綺麗だよ」「そう?時間をかけた甲斐があったわ。でも貴方、それいつもと同じ旅の格好どうにかならなかったの?」「すまない、街にふさわしい服を持っていなくてな。流石に騎士服を着るわけにはいかず…」これには本当に申し訳ない気持ちになる。こうなるなら、セレスティアに相談しに行けば良かったかも知れない。「まぁ、いいわ。それなら貴方の服装を私が見繕ってあげましょう!」「それはありがたい」「で、その大荷物はまた何?」突っ込み所が多すぎて頭が痛いと言わんばかりに額を抑えるマリー。ここで挽回しなければと思い、鞄の中から念動魔術で、驚かす為の品を出す。「それって」「そうだ、アシュラ・ハガマの尻尾にある増幅器代わりになっていた鉱石と、ユニコーン二種の角と魔石だ」「なるほどね、それらを持ち込んで唯一無二の装備を作ろうって訳か」「そうだ、アシュラ・ハガマは武器として、ユニコーンは魔石を使って武器の核にしようと思う。残るはユニコーンの角二本と魔石一つだが、これはマリー。君の防具か武器、もしくは装飾品を作って貰う予定だ」思いの外喜ぶという感じではなく、冷静に







